六甲山荘の園遊会
木田 草子
晴天のつづいた今秋、十月八日、ケーブルで神戸港を眺めつつ六甲山荘にむかいました。
六甲小学校を過ぎたあたりから、林や路は軽井沢と同じ雰囲気で、ボーリズが好まれた
気持ちがよくわかります。
一歩敷地内に入りますと、何やらあちこちで風車が樹々に舞い、たのしいことが起りそうな
気持ちがわき上がります。
山荘の中には秋を彩る花々が各お部屋に調和よく生け込まれ、あたりを祝福しています。
私はしばし座り込んで見とれていました。
午後は音楽で、アルパとは始めての出逢いで、その音色は暖炉の前から山荘内隅々に
ひびき渡り、ユニークなジャズの方々も熱演でたのしく大サービスでした。
磨き込まれたテーブルにはボーリズさんの気持ちを受け継いで守ってこられた方々の
心がしのばれます。
そんな中であたたかいお茶を頂き、庭に目をやり、何とも贅沢なひとときでした。
お花を生けてくださる心、お茶を入れてくださる心、音楽の心、山荘を愛して企画
・準備された方々をやさしく大きくつつみ込んでくれる山荘!!それは最もかがやいた
一日だったと思います。
私達は満足して山をおりました
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