暑い夏の日 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　    　　　佐藤　賢司 　暑い夏の日、汗を拭き拭き、坂を上り、目的地へ。そこには木製の大きな門、 その奥に大きな窓がある乾邸が現れた。 門を入るとその正面にはギリシャの神殿に見られるような円柱で支えられた石作りの 屋根が見える。 天井は表面に竹を模したタイルが施された薄いアーチ形状で、アーチが交差した優雅な ところもあり、圧迫感の無い造りである。 また、屋根には明かり取りがあり、片側は石壁で支えられているが、もう一方は 柱のみで、開放感あるエントランスとなっている。 　エントランスからはスチールを細工した枠のガラス製のゲスト用玄関扉、中扉、 玄関の奥のホールが見え、エントランスにいる時点から家に迎えられている感じがした。 　玄関を入りホールへ入るとそこは２階分の吹き抜け、ゲストルームも同様の 吹き抜けで、窓は天井の近くまで、幅もほぼ部屋いっぱいの大きなものであり、 明るく開放的で、涼しい風が吹き抜け、外の暑さを忘れてしまうほどいい気持ちに させられた。 （後日、スタッフとして訪れた時は、自分の家という感覚となり、是非、残して欲しいと 思いました。これからは、微力ながらもお手伝いをしたいと思っています。）

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